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【漫画・アニメ】カルロ ゼンとは。幼女戦記原作者。注目の作家の著作を紹介。

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私は時々ひとりの作家さんにのめり込むことがあるのですが、今は幼女戦記の原作者であるカルロ ゼン氏の作品にのめり込んでいるようです。

まずコミカライズ版の幼女戦記にハマり、そこから原作者のカルロ・ゼン氏のことを知りました。

それから幼女戦記の原作ライトノベルを読み、カルロ・ゼン氏の著作ライトノベル「ヤキトリ」「約束の国」を読み、次にカルロ・ゼン氏が原作を務める漫画「テロール教授の怪しい授業」「売国機関」を読んでいます。

どれも知識と知見に裏付けされた奥行きのある面白い作品です。

フィクションですが、史実や実際の出来事、考え方をモチーフにしていることが多いため、新しい発見があったり自分の知っている知識と出会ったりと、物語そのもの以外にも楽しみどころの多い作品なのが特徴かなと思っています。

ということで、この記事ではカルロ・ゼンとは何者なのか。そしてカルロ・ゼン氏の著作(原作も含め)を紹介したいと思います。

カルロ・ゼンとは

カルロ・ゼンとはライトノベル作家、漫画原作者です。

幼女戦記11巻より

代表作に「幼女戦記」があります。コミック化、アニメ化、劇場版アニメも作成されました。非常に人気も知名度も高いので、カルロ・ゼンと言えば幼女戦記でしょう。

元々は小説投稿サイトの「アルカディア」でウェブ小説として書かれていたのが幼女戦記です。そこからライトノベル化されて大ヒット。コミカライズ、アニメ化、映画化と留まることを知らない大躍進となっています。

また、ゲームシナリオも手掛けており、シナリオライターでもあります。カルロ・ゼン氏がシナリオ・原作のフリーゲーム「銃魔のレザネーション」は「銃魔大戦」というタイトルでカルロ・ゼン氏本人がコミカライズしています。

小説投稿サイトの「小説家になろう」では「存在X」という名前でウェブ小説を投稿していました。幼女戦記がヒットした後も、小説家になろうでの執筆は続けています。

ところで、カルロ・ゼン氏のツイッターもIDが存在X(sonzaix)になっていますね。

カフェイン好きを公言しており、ツイッター名の表記も「同志カルロ・ゼン@カフェイン」となっています。このあたりの経緯は「ニコニコ大百科」で纏められているのでこちらをどうぞ。

幼女戦記がそうであるように、史実やその背景をモチーフにした作品が多いです。

原作コミック「テロール教授の怪しい授業」ではテロリズムをテーマにしており、オウム真理教のテロ事件なども扱われています。これまでにあまりなかったジャンルの漫画であり、結構攻めた感じの作風と言えるかもしれません。

大学図書館で調べ物をしたり、その筋の専門家に聞いたりして作品を作っていることが本人のツイッターで発言されています。出版社から商業誌として発売する本を作るようになって、専門家を通して専門知識にアクセスできるようになったのはありがたいと呟いていました。


知識と知見に裏打ちされているからこその深い物語が書けるのだと思います。もちろん、ストーリー展開が巧みなのもそうなのですが。

性別は男性っぽいですが、年齢とかまでは分かりません。どこかで公表しているのかもしれませんが、私が調べた限りだと辿り着けませんでした。

カルロ・ゼンの著作

それでは、ここからカルロ・ゼン氏の著作を紹介していきます。私が読んだことのある商業誌のものだけになりますのであしからず。

幼女戦記(小説・漫画)

一流企業に勤めているエリートサラリーマンの主人公は、リストラの復讐によって命を落してしまった。 と、その直後、神様によって異世界に転生! 金髪碧眼で色白な幼女ターニャ・デグレチャフとして生まれ変わり、魔導と銃器が入り混じる世界で敵兵を次々と墜とし、軍人としての才を発現させていくのであった――。

言わずと知れた、カルロ・ゼン氏の代表作。メガヒットしている作品です。

ウェブ小説から始まり、小説家、コミカライズ、アニメ化、劇場映画化と進展しています。

幼女戦記12巻より

私はコミックから入りました。ターニャと他のキャラクターとの掛け合いが漫画だとより一層面白いですね。

ライトノベルは2018年9月時に10巻まで発売されており、2019年2月に11巻が発売予定です。

コミックは2019年1月に12巻が発売されました。コミックは結構なページ数を使って描かれており、原作にはまだまだ追いついていません。逆に言えば、まだまだ楽しみは残っているということですね。

コミック版は表現も趣向が凝らされていたり、ターニャと部下や参謀本部とのすれ違いもよりコミカルに描かれるなど、独自の魅力があります。

私はコミック版から幼女戦記にハマったこともあって、コミカライズ版の方が好きですね。アニメも嫌いではないですが、コミカライズ版に沿ってリメイクしてほしいと思っているくらいです。

コミカライズを担当している東條チカ氏は非常に速筆家であり、自身のツイッターでは「単行本化が追い付かない」と語っています。それもあって、幼女戦記のコミックは発売周期が比較的早くなっています。

テロール教授の怪しい授業(漫画)

泣く子も黙るローレンツ・ゼミには、今年もそうとは知らない学生たちが集まっている。「あなたたちはテロリスト予備軍です。」予想だにしない一言に愕然とする生徒たち。脱落=テロリスト認定。恐ろしすぎる授業が始まる――。そもそもテロリズムとは何か? 日常に潜むテロの根っことは? 今までメディアで語られてきたテロ論は『適切』なのか? テロ教授が教える、知るのは怖い、知らないのはもっと怖い「テロとカルト」の真実。

テロリズム、カルトをテーマにした異色の漫画です。

まだ1巻しか発売されていませんが、非常にインパクトの強い作品です。大学入学早々の講義で学生を「テロリスト予備軍」扱いするテロール教授による、学生たちへの「反テロリズム教育」というストーリー。

テロやカルトについてニュース等で知ってはいても、真剣に考えたことはない人が大半かと思います。テロリストの背景、考え方、それらが身近に潜んでいる・・・誰でも巻き込まれる可能性はある・・・テロリストの考え方が特別なものではない・・・。

テロール教授の怪しい授業1巻より

難しい内容ではありますが、大学生たちとの掛け合いでユーモアを交えた作風です。漫画担当の石田点氏の画風も癖が強いので、よりインパクトの強い内容になっていますが。

他のカルロ・ゼン作品とはテーマも作風もかなり違いますね。幼女戦記や売国機関と同じように思って読むと、少し違うかもしれません。

まだ1巻しか発売されていないので、これからどうなるのかは未知数ですが、引き続き読んでいこうと思います。

売国機関(漫画)

チュファルテク合同共和国――。 戦争が終わった国家を舞台に、内なる暗闘が始まる。 ”愛国者”の敵は、いつだって”愛国者”だ。

Webマンガサイト「くらげバンチ」で連載されている漫画です。書籍化され漫画が発売されますが、くらげバンチでも引き続き読むことができます。

売国機関1話より

重度の愛国者たちの戦いが描かれます。幼女戦記の作風に近いですが、内容も描写もずっとヘビーです。まぁ、幼女は出てこないですしね。

ばんばん殺しますし死にますし、その描写もぼかすことなく描かれています。幼女戦記もそういう描写はありますが、マッチ棒人間のような書き方でインパクトを弱めて描かれていますから、そちらに比べればインパクトはあります。

苦手な人もいると思うので、まずは試し読みをしてみるのがいいと思います。

ヤキトリ(小説)

地球人類が国籍の区別なく全員、商連と呼ばれる異星の民の隷属階級に落とされた未来世界。閉塞した日本社会から抜け出すため、アキラは募兵官の調理師の誘いで商連の惑星軌道歩兵―通称ヤキトリに志願する。米国人、北欧人、英国人、中国人の4人との実験ユニットK‐321に配属されたアキラが直面したのは、作戦遂行時の死亡率が平均70%というヤキトリの現実だった。

カルロ・ゼン氏らしいSF小説。

ヤキトリと呼ばれる使い捨て兵士の地球人。その状況を打破するために奮闘する若者たちのストーリーです。ユーモアや小ネタも盛り込んでいて楽しく読めます。

ストーリーテラーとしてのカルロ・ゼン氏の実力が分かるストーリー展開です。ネタバレはしないので読んでみてのお楽しみ。

約束の国(小説)

ヒルトリア社会主義連邦共和国―党と国家機構が融合し、“兄弟愛と統一”のスローガンの下、五民族・五共和国が薄氷の上に共存共栄する共産主義国家に時を越えて舞い戻ったダーヴィド・エルンネスト。過去か未来か、“共産主義”か“民族自決”かの二者択一の正解を求め、ダーヴィドは仲間と共に、ヒルトリア連邦人民軍で栄達を重ねていく…。『幼女戦記』のカルロ・ゼンが贈る“共産主義英雄譚”開幕―

こちらもカルロ・ゼン氏らしいSF小説。というか、幼女戦記よりもヤキトリや約束の国の方が氏の得意分野なんじゃないですかね。

ヤキトリや約束の国を読むと、幼女戦記はもう少し一般向けというか、誰でも楽しめる作品を目指した感じがあります。私が漫画版をメインに読んでいるからそう思うのかな?

小説の方は「好きなやつだけ読めばいい」的な感じがあります。西尾維新とか森博嗣にも感じられるような「趣味で書いたもの」という感じ。

ネタバレはしませんが、旧ユーゴスラビアを題材というか下敷きにした物語で、ピストル自殺により過去にタイムスリップした主人公が、自分が見てきた国の悲劇を繰り返させないように運命と戦う・・・といった内容。全4巻で完結しています。

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